社内FAQで情報を一元化し、自己解決率90%を実現。
対応工数の大幅削減で、本来の業務に注力できるように

ブリッジインターナショナル株式会社

ブリッジインターナショナル株式会社

サービス統括本部:白澤氏、小川氏、川畑氏
プラン:人事FAQ

インサイドセールスのアウトソーサーとしてトップシェアを誇り、21期目を迎えた老舗ベンダー・ブリッジインターナショナル株式会社。IT業界をはじめ、さまざまな企業の法人営業改革を支援しています。

東京から福岡まで9箇所に拠点を持つほか、リモートのメンバーや、クライアント先に常駐しているメンバーもいます。正しい情報が整理されておらず、社員の自己解決率の低さや、都度質問を受けるマネージャーの負担が課題となっていた中で、タレントマネジメントシステム「タレントパレット」と連携する形で「アルファスコープ」を導入。いつでも最新の情報が誰でも確認できる仕組みを構築しました。

同社が抱えていた問題や取り組み、システム浸透の工夫について、運用を担うサービス統括本部の皆様にお話をうかがいます

サービス統括本部
白澤 秀洋氏 第二サービス本部長 小川 浄香氏 川畑 絵里氏

「周りに聞いたほうが早い」
従来の課題から、共有すべきナレッジを誰でも確認できる社内FAQとして統合する必要性を感じた

――FAQを導入しようと考えた背景や課題について教えてください。

塩澤氏:以前からイントラネットはあったのですが、就業規則・規定類を載せているに過ぎず、結局読み込む必要がありました。さまざまなルールが属人的になっていたり、正しい情報が散らばったりしていましたし、途中で変更されたルールなどは、どれが最新かわからない状態でした。なにか申請をしても「フォームが違う」と戻ってきたりすることも。

自己解決の手間が非常にかかっていたうえ、探してみたものの答えがわからず「結局マネージャーや周りに聞いたほうが早い」ということも多かったと思います。

こうした課題感から、「ここを見ればいい」という場所を整備する必要性を感じていました。社内で誰でも確認できるFAQがあればマネージャーはその都度質問に対応する負荷が減りますし、最新の情報を掲載することができ、提出物も正しい状態で提出される。様々な課題が解決できそうだと思い、すでに使っている御社のタレントパレットと連携できると聞いてすぐ導入しました。

サービス統括本部長 塩澤氏

――現時点で、システムを活用されている範囲はどの程度なのでしょうか?

塩澤氏:約500名が所属する、サービス統括本部が対象です。そのうち、マネージャー層が2割、インサイドセールスを担当する社員が8割。ここには東京に加えて横浜、沼津、大阪、松山、福岡の拠点と、クライアント先に常駐しているメンバーも含まれます。

FAQは拠点や用途でカテゴリ分け。
社員のニーズに応えて用語集も掲載

――実際にどのようなFAQを掲載されているのでしょうか。

塩澤氏:よく質問のある、規定や規則の他にも、座席表や複合機の使い方なども拠点ごとに分けて掲載しています。また、知りたいことが探しやすいように「規則・規定関連」「福利厚生」「在宅勤務関連」など、いくつかのカテゴリに分けています。

FAQ画面

掲載内容については、必要であれば画像なども入れています。

FAQ内容

――FAQ画面を拝見すると、一般的なFAQの右側に、用語集もありますね。

塩澤氏:我々はIT系のクライアントが多いので、覚えなければならない用語も多くあります。もちろん研修でレクチャーはしますが、特にIT業界に馴染みのない場合、一度で覚えることは難しい。そうした中で「すぐにわからない用語の確認や復習ができるような場所がほしい」というニーズがあり、要望に応える形でFAQサイトに用語集を掲載し始めました。

入社歴の浅い社員は、クライアント先でよく使われるような、基本的な用語を学ぶ事ができますし、実はある程度年次を重ねた社員も「今更聞くのは恥ずかしいな」というようなことを調べることができていて、好評です。

最新のゼロ件ヒット機能を使うことでメンバーの知りたい情報を把握し、コンテンツを拡充し続けている

――社内での管理・運用体制について教えてください。

小川氏:FAQは、小川・白澤・川畑の3名で運用しております。私が、コンテンツの追加判断、内容の承認等を担当しており、白澤と川畑がコンテンツの追加・修正、ユーザー管理等を担当しています。

――社内でFAQを浸透させていくうえで、運用面で工夫した点はありますか?

小川氏:FAQの管理者として利用部門所属の白澤と川畑が担当したことが非常に大きかったと思います。いくら良いものを作っても誰かがメンテナンスをしない限り、情報が古くなって結局利用率が減り、分かりづらくて浸透しないということはよくある話だと思うのですが、利用部門に管理者を置いたことにより、現場の声を即座に反映することに成功し、常に最新の情報を保ち、かつユーザー目線での内容を維持出来ています。

――最新の情報にするために実施していることは何ですか?

白澤氏:「アルファスコープ」の機能である、「ゼロ件ヒットワード」を使って、検索をしても引っかからない状態をなくしております。この機能のおかげで、わざわざメンバーにヒアリングしなくても、何の情報を知りたいのかを把握した上で、回答を用意しているので、利用者数は増える一方です。

FAQを社内で浸透させるために、システムに愛称をつけ、オリジナルキャラクターを作成

――他にも、運用面で工夫した点があれば教えてください。

川畑氏:せっかくのコンテンツを、どうすれば社員全員が気軽に見てくれるようになるのかを考えて、愛称を社内公募で募集して「B’ Talent(ビータレント)」と命名しました。今ではアルファスコープや、FAQへのリンクを貼っている貴社のタレントパレットをまとめて、弊社で「B’ Talent(ビータレント)」として浸透しています。

「B’ Talent」には、オリジナルのキャラクターもいます。「ビータ君」と「レントちゃん」といって、部内のメンバがデザインしたんです。トップページは、シーズンごとに四季折々のデザインに変えています。

社内FAQの整備によって最新情報が一元化され、対応する負担が激減。曖昧なルールが見える化されるきっかけにもなった

――リリースから5か月ほど経った、現在の利用状況と変化について具体的に教えてください。

小川氏:現在は392コンテンツほどが公開されておりますが、「ゼロ件ヒットワード」などを活用することで、日々コンテンツは増えていっております。対象とするユーザー数は、はじめにお話しした通り500名ですが、利用数(参照数)は、月平均1,419件ほどあります。リリースから7,096件のアクセスを獲得しており、これも増加傾向にあります。

さらに、肝心のコンテンツへの評価ですが、FAQ内に設けている評価項目を集計したところ、FAQサイトの自己解決率は90%でした。

また、マネージャーやアドミ担当など、問い合わせを受ける立場の人間が複数おり、全体の問い合わせ件数を把握することが難しく数値で表しにくいのですが、問い合わせ件数も明らかに減少しました。

こうしたナレッジの整備で、導入時の課題としていた対応工数は大幅に削減され、それぞれが本来の業務に注力できるようになりました。

運用体制や利用状況

――実際にスタートされてみて、FAQに対する社内の反響はいかがですか。

小川氏:大変好評で、作ったことに賛辞を直接言われることもあります(笑)。最初に課題としてお話したような、属人化したルールや、散在していた情報はここにまとめていくことができており、閲覧者側もどこに最新の情報があるのかわからないという状態が一切なくなりました。また、質問を受ける側のマネージャーの負担が激減したことにより、本来やるべきマネージャー業務に専念できるようになりました。
役職問わず全員が恩恵を受けられているというのも評価されているポイントだと思います。

――そのほかに社内FAQを導入してよかった点はありますか?

川畑氏:社内統制がとれるようになったことですね。これまで曖昧だったルールや明確には決めていなかったことも、このFAQをきっかけに見える化され、新たなルールとして策定され、判断や処理のスピードが上がり、働きやすくなりました。
また、どのように処理をしたらいいかというような内容の問い合わせ件数が格段に減りました。

「機能と運用」を作用させて、今後も会社全体に良い循環を促したい

――今後御社が見据える展望をください。

塩澤氏:やはりチャレンジし続ける会社であり、組織であり、人であってほしいと思っています。そのための基礎づくりとして、FAQなどのシステムを活用し、今後も会社全体に良い循環を促すことができるようにしていきたいです。

もちろん機能には非常に助けられていますが、この「機能と運用」がきちんと作用しあっているかを確認しながら、一つひとつ真剣に検討し、やったら1回きりではなく、実直にやり続けることが重要だと考えています。